Excel テーブルの基本的な使い方

  • 2016年12月17日
  • 2020年11月5日
  • Excel

Excelで大量のデータを管理する場合、「テーブル」という機能を使うとすごく管理が楽になります。

Excelを使うならテーブルを使いこなせというくらい、テーブルはすごく重要な機能です。

Excelでは項目名を一番上に作り、その下へデータ1件1件をレコードとして記録する「リスト」と呼ばれる形式の表がよく利用されます。

リストというのは例えば下の図は、とあるスポーツ用品店の売り上げを管理するためのリストです。

11-1-1

よく見る形ですよね。

この表は、売り上げが発生した時点で、その売り上げのデータを単に入力しているだけであるため、このままの状態では各商品の売り上げや、各担当者の売り上げなどを把握するのがとても困難です。

例えば、この表を見たある人から「最も高い売上を上げた日はいつなの?」や「グローブの5月の売上は何件なの?」と聞かれた場合、あなたは即答できるでしょうか?なかなか難しいですよね。

Excelには、このリスト形式のデータを分析しやすくするための機能がたくさん備わっていて、その中の一つが「テーブル」です。

テーブルはめちゃくちゃ便利なので、絶対に使えるようにしましょう!

テーブルが使えるかどうかだけで10倍くらい便利さが変わりますよ!

Excelでテーブルを作成する方法

テーブル機能を使うためには、対象となる表のセル範囲を「テーブル」としてExcelに認識させる必要があります。

操作方法は、まず対象となる表の中のどこかのセルをアクティブにします。

そして、「挿入」タブのリボン内にある「テーブル」ボタンをクリックします。

11-1-2

そして表示された画面「テーブルの作成」の「テーブルに変換するデータ範囲を指定してください」という項目で、正しい範囲が選択されていることを確認して「OK」ボタンをクリックします。

11-1-3

以上で準備完了です。この操作によって表をテーブルとしてExcelに認識させることで、次のような操作を行うことができるようになります。

テーブルの様々な機能の使い方

テーブルの作り方は比較的簡単なので、次はそれぞれの使い方を見てみましょう。

テーブルでは、機能がいっぱいありますので覚えるのは大変ですが、使いこなすことにより普段の作業をかなり楽にする事が出来ます。

フィルターの使い方

フィルターとは、データを並び替えたり、一部のデータのみ表示したりすることができる超便利機能の1つです。

テーブルに変換することで項目名の横に自動的に表示される▼ボタンを利用することでフィルター操作が可能です。

▼ボタンをクリックし、表示されるメニュー内でチェックを外した項目を非表示にできます。

11-1-4

こうすることで、チェックマークがついているグローブのみ表示することができます。

グローブがいくら売れたのかなど一瞬で把握することができます。

並び替えの使い方

フィルターと同じく項目名の横に表示される▼ボタンを利用することでデータの並び替えが可能です。

▼ボタンをクリックし、表示されるメニュー内から「昇順」または「降順」をクリックすることで、データが並び替えられます。

11-1-5

この「▼ボタン」の事をフィルターと呼んでいます。

フィルターから並び替えを行うときは、一列しか指定ができないので注意をしてください。

集計行の表示

集計行の表示はあまり使っている人がいないですが、すごく便利な機能です。
多分知っている人があまりいないんだと思います。

テーブル内のデータを簡単に集計できます。

テーブル内のどこかのセルをアクティブにし、「テーブルツール」の「デザイン」タブのリボン内にある「集計行」にチェックを入れます。

11-1-6

すると、テーブルの一番下の行に集計行が表示されます。

集計したい項目の集計用のセルをアクティブにすると▼ボタンが表示されます。

この▼ボタンをクリックし、目的の計算方法を選ぶことで、集計結果の値が表示されます。

11-1-7

集計行のメリットとしては、フィルターをかけた後など自動的に集計される事です。

また、テーブルにしていない時に新しく増やすときはワザワザずらしたりしないといけませんが、この集計行を使っていればずらす事なくそのまま使うことができます。

 

テーブル内で数式を使う方法

このように、リスト形式にまとめられたデータを分析する際によく利用される機能がテーブルです。

セル範囲をテーブルに変換することで、フィルターや並び替えなど、データ分析に便利な機能を簡単に利用できるようになります。

テーブルに変換した表の中でも数式を扱うことができますが、通常の表の中で数式を扱う場合と幾つか異なる点があります。

エクセルのテーブルで数式を使うと普段とは違う働きをします。

自動的に書式を数式がコピーされる

下の図は、あるスポーツ用品店の売り上げデータをテーブルで管理している様子を示しています。

まずは、このテーブルの一番右側に「売上金額」を示すフィールドを追加します。
H4をアクティブに、「売上金額」と入力しEnterキーで確定します。

11-2-1

すると、「このフィールドはテーブルの一部である」とExcelが自動認識してくれて、自動的にテーブルの一部に加えてくれます。

それによって、フィールド全体にテーブルのデザインが適用されています。

11-2-2

続けて、「売上金額」フィールドの一番上のセル(例ではH5)へ売上金額を求める数式として「=単価のセル*数量のセル(例では=D5*E5)」と入力し、Enterで確定します。(セル番地の指定でクリックは使用しません)

11-2-3

すると、入力した数式が自動的に下のセルへコピーされていきます。

11-2-4

構造化参照

また、売上金額を求める数式を入力する際に、セル番地をマウスのクリックで指定した場合、通常のセル番地ではなく「[@フィールド名]」と表示されます。

11-2-5

この「[@フィールド名]」の表記は「構造化参照」と呼ばれ、一つのセルではなく「テーブルのこのフィールド」を意味します。

つまり、「=[@単価]*[@数量]」は、「単価フィールドと数量フィールドを掛け合わせる」という意味を示します。

特に自分自身でこの構造化参照をキーボード入力する必要はありませんが、テーブル内で数式を作ると、セル番地がこの構造化参照の形で示されることがあるということは覚えておきましょう。

でないと、「自分では単にセルをクリックしただけなのに数式がおかしくなってしまった!」とびっくりしてしまいますからね。

テーブルにする最大のメリットとは

テーブルにしないで罫線で引いても変わらなくない?という意見もよく聞きます。

実はテーブルにすると、たくさんの機能が使えるだけでなくもう1つ最大のメリットがあります。

それは、テーブルの一番下に追加で文字を入れると「自動的にテーブルが伸びる」という機能です。

この機能は、本当に素晴らしい機能です。

罫線などでは、数式で計算したのが範囲で計算されますが、テーブルの場合はテーブルの一番上から下というような計算をしてくれます。

それによって、新しく追加した数字などを全て自動計算してくれるという、ものすごく便利な機能です。

さらに「データの入力規則のリスト」など、「入力したら伸びてほしいな」という状況全てで使えます。

テーブルは思った以上に便利機能がたくさんついていますので、是非使いこなすようにしましょう。

まとめ

このように、テーブルでは大量のデータを分析しやすくするための機能がたくさんあります。

テーブルはエクセルの中でも大事な機能の1つと言えます。
むしろテーブルさえ上手くできれば、他の機能はそこまでいらないくらいです。

そこまでテーブルを使いこなせるだけで、十分なくらいの機能はついています。

なので、リスト形式のデータを作ったときはテーブルにして色々といじってみてください。

Excelのテーブルはとても手軽に利用できる機能なので、絶対に活用してください。