ExcelのAVERAGE関数を使うと、平均値を求めることが簡単にできます。
例えば、売上金額のような数値データを表で管理している場合、一定の範囲内の数値データの平均値を求めたい場合などありませんか?
電卓で平均を求めるとなると結構めんどくさいですよね。
でも、ExcelのAVERAGE関数なら複雑な数式を作成しなくても、簡単に数値データの平均値を求められます。
AVERAGE関数の使い方
AVERAGE関数の使い方は主に3つの方法があります。
- オートAVERAGE
- 関数の挿入
- 直接入力
基本的にはどんなケースでも使える、1と3の両方を覚えておくことをオススメします。
「オートAVERAGE」ボタンを利用して平均を求める方法
関数による結果を表示したいセル(例ではB10)を選択し、「ホーム」タブ内の「オートSUM(Σ)」ボタンの横にある▼をクリックします。
そして表示されたメニューから「平均」をクリックします。
特定のセルが点線で囲まれます。この点線はAGERAGE関数による計算の対象範囲を示しています。
現在表示されている点線の範囲が自分の思惑とずれている場合は、点線の範囲を訂正します。範囲を訂正する場合は、普通にセルを選択する要領で、目的のセル範囲をドラッグします。
点線で囲まれた範囲が正しくなったら、キーボードの「Enter」キーを押します。すると、平均値を示す値が表示されます。
このように「オートAVERAGE」機能を使うとすごく簡単に平均値を出す事が出来ます。
ただし、このボタンだけでは解決できない時間もあるので、残りの2つもきっちり理解しておきましょう
「関数の挿入」ボタンを利用する場合
関数による結果を表示したいセル(例ではB10)を選択し、「数式」タブ内の「関数の挿入」ボタンをクリックします。
表示された「関数の挿入」画面内の「関数の分類」を「統計」に変更します。
その後、関数名の一覧から「AVERAGE」を選び「OK」ボタンをクリックします。
新たに表示された「関数の引数」の画面内にある「数値1」の欄で、平均値を求めたいセル範囲(例ではB4:B8)を指定して「OK」ボタンをクリックします。
すると、数値データの数を示す値が表示されます。
関数の挿入では、後々になると関数を繋げることが起きたときに対処しにくくなります。
出来ればこの後紹介する、直接入力で関数が使えるようになっておきましょう!
AVERAGE関数を直接数式を入力する場合
関数による結果を表示したいセル(例ではB10)を選択し、以下の数式をキーボードを使って入力します。
=AVERAGE(平均値を求めたいセル範囲)
今回の例の表ではこのようになります。
=AVERAGE(B4:B8)
数式が入力できたら「Enter」キーで確定します。すると、平均値を示す値が表示されます。
AVERAGE関数は空白の影響を受けない
AVERAGE関数は途中に空白があってもエラーになることはありません。
計算されずに、そのままスルーしてくれるのですごく便利です。
逆に空白じゃなくて「0」を入力してしまうと、「0」が計算されてしまうので注意しましょう!
離れているセルを選択する方法
AVERAGEは隣通しのセルだけが選択できるわけではありません。
「,(カンマ)」を入力してあげると離れているセルも選択できるようになります。
「AVERAGE(A1,C3,G3)」というような感じです。
AVERAGE関数で#DIV/0エラーの原因と対処法
AVERAGE関数を使っていると「#DIV/0エラー」というのがよく出ます。
これはなぜかというと、0で割っているからエラーですよ!という事なんですね。
簡単に言うと選択している所じゃ「割り切れない」という事です。
#DIV/0エラーの解決方法
この#DIV/0エラーの簡単な解決方法は「IF関数」と「ISERROR関数」を組み合わせるという事です。
IF関数とISERROR関数の詳しい解説は各関数を見てもらえれば分かりますので、ここでは大事な所だけ解説します。
まずそれぞれの関数が何をしてくれるかというと、
- IF関数・・・もし、エラーだったら空白にする、エラーじゃなかったらAVERAGE関数を処理する
- ISERROR関数・・・IF関数の「もし、エラーだったら」のどこがエラーなのかを把握する事ができる
なので、これを組み合わせることで簡単に解決できるんですね。
この場合の解決方法は「=IF(ISERROR(AVERAGE(B3:D3)),””,AVERAGE(B3:D3))」です。
とは言われても、いきなりこんなこと言われても分からないと思いますのでそれぞれ解説していきます。
なんでこのような式なるかというと、1つずつ解決すれば簡単です。
「=IF(もしAVERAGEがエラーだった場合,空白を表示する,エラーじゃなかった場合AVERAGEをする)」
まず日本語でこのような考え方をしています。
そうしたら当てはめていきましょう。
ISERRORの使い方は、ISERROR(AVERAGEの範囲)で、指定したAVERAGE範囲がエラーだった場合という事になります。なので、
「=IF(ISERROR(AVERAGE(B3:D3))」これで、もしアベレージがエラーだった場合になります。
そうしたら、エラーだった場合は空白を表示しますので、空白を表示したいときは「””(ダブルクォーテーション2回)」です。
これで空白の意味を表します。
「=IF(ISERROR(AVERAGE(B3:D3)),””」これで、もしアベレージがエラーだった場合、空白を表示するになります。そうしたら、エラーじゃなかったらAVERAGE関数を行わなければならないので追記していきましょう。
とは言っても最後に普通にAVERAGE関数の式を追加するだけです。
「=IF(ISERROR(AVERAGE(B3:D3)),””,AVERAGE(B3:D3))」このようになります。
これで下の画像の様になります。
そんなにすごく難しいわけではないので、エラーを表示したくない時は是非使ってください。
AVERAGE関数で0を含まないようにして計算する方法
AVERAGE関数を使っていると#DIV/0エラーだけでなく、「0を含まないように計算したい」「0を除いて計算できないのか」というような意見もよく出てきます。
AVERAGE関数だけでは0を含まないように解くことはできませんが、この悩みはAVERAGEIF関数を使えば簡単に問題は解決します。
画像を見てもらえれば分かりますが、0が入力されていると「0点」という意味になってしまって計算されてしまうんですよね。
本当は、単純に0をDELETEキーで空白にしてもらえれば解決するのですが、「0」を表示したい理由があるときもあります。
このような場合の、「AVERAGE関数で0を除いて計算する方法」を紹介します。
先ほども言った通り今回使うのは「AVERAGEIF関数」です。
使ったことないよ・・・。という方もいるかもしれませんが心配しないでください。この場合は簡単です。
まずは式はどういう風になるかというと、「=AVERAGEIF(B3:D3,”<>0″,B3:D3)」です。
ちょっと難しいので1つ1つ解説していきます。
まず日本語ではどのように考えるかというと、「もしAVERAGEしたところに0があったら除いて、AVERAGEを処理する」という事が出来ればいいんですよね?
なので、「0を除く(”<>0”)」と書いてあげると0を簡単に除くという処理を行えます。
そうすると「AVERAGEIF(もし選択したところに,0があったら除く,なかったら選択した場所を計算する」という感じなります。
それを踏まえて解いていくと「=AVERAGEIF(B3:D3(AVERAGEで解きたいところ),”<>0″(0を除く),B3:D3(AVERAGEで解きたいところ))」という事になりますね。
これをまとめると「=AVERAGEIF(B3:D3,”<>0″,B3:D3)」が正式な答えです。
このようにすれば、簡単にAVERAGE関数の中に0が入っていても、0を無視して計算する事が出来ます。
AVERAGE関数で四捨五入で小数点を調整する方法
AVERAGE関数を使うと、小数点がかなり出てきます。
その時に小数点を除くという方法もありますし、そもそも小数点を出さずに四捨五入するという方法もあります。
なので、両方覚えておけばかなり便利にAVERAGE関数を使う事が出来ます。
表示形式から小数点を削り四捨五入をする
表示形式から小数点を無くしてあげるのが一番簡単です。
やり方はセルを選択してから、表示形式の小数点を増やしたり減らしたりするところをクリックするだけです。
このようにすると、小数点が全部なくなって四捨五入された形になります。
これが一番簡単な解決策です。
ROUND関数を使ってAVERAGE関数を四捨五入する方法
もう1つの方法は、ROUND関数という関数を使う方法です。
ROUND関数というのは四捨五入をしてくれる関数になるので、それにAVERAGE関数をくっつけるというやり方をします。
とは言っても、やり方は結構簡単です。
「=ROUND(AVERAGE(指定セル範囲),0)」だけです。最後の「0」は小数点の桁数です。小数点第1位まで表示したければ「1」になります。
このように、ROUND関数の中にAVERAGE関数を入れてあげるだけで簡単に小数点を消す事が出来ます。
また、最後の所で小数点の数を調整できるので好きな小数点の桁数に四捨五入することができます。
AVERAGE関数で複数条件をした場合
AVERAGE関数で複数条件をしたい場合は、「AVERAGEIF関数」を使いましょう。
AVERAGE関数ではどうしても条件を付けることができませんので、AVERAGEIFを使う必要があります。
まとめ
このように、AVERAGE関数を使用することで簡単に平均値を求めることができます。
AVERAGE関数を非常によく使う関数なので、エラーの対策方法も一緒に覚えておきましょう。