SIMカードとは何?仕組みや種類について分かりやすく徹底解説

格安SIMが広く浸透してくると同時に、「SIMカード」という言葉もだんだん世間でよく耳にするようになった気がします。

でも、分かっている人は当たり前のように使っていますが、分からない方にとってはちょっとイメージしづらい言葉でもありますよね。

今回は、SIMカードがどのようなものか仕組みや種類についてわかりやすく解説します。

最後まで読んでいただければSIMカードがどのようなものかきっちり理解できるようになります。

SIMカードとはどんなもの?

SIMカードは画像のようなもので、スマホ端末の中に入っている「カード」のことです。

スマホを利用するためには必ず必要なものですので、まずはその役割について紹介します。

SIMカードの役割

SIMカードとは、携帯電話ユーザーの加入権情報が保存されたICカードのことです。具体的には、通話やショートメールサービスなどの通信をするための電話番号情報が保存されています。

簡単に言うと、SIMカードを差し込むことによってスマホは通話したりショートメールを送受信したりすることができるようになるということです。

SIMカードが無かったらスマホで電話をすることができないんです!

SIMカードの仕組みとは?

3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)のものでも格安SIMのものでも、日本のスマホはすべてSIMカードを差し込んで使用します。スマホだけではなく、ガラケーでもSIMカードを使用します。

しかし、ドコモのSIMカードをそのままソフトバンクのスマホに差し込んでも利用できるというわけではありません。
なぜなら、ドコモやソフトバンクで発売されている機種は、他社のSIMカードでは作動しないように制限がかかっているからです。言葉を耳にされたことがある方は多いかもしれませんが、この制限のことを「SIMロック」といいます。

つまり、従来の仕組みでは携帯電話会社はスマホ端末にSIMロックをかけることによって、自社のSIMカードでのみ通話・通信ができるようになっていたのです。

他社のスマホでも利用できる時代に!

2015年5月に総務省が大手3社に対しSIMロック解除の義務付けし、現在発売されている機種はすべてSIMロックが解除できるようになりました。(あらかじめ解除された状態で販売されているわけではなく、購入後に自身で解除の手続きを踏まなければならないので注意が必要です)。

SIMロックの解除を行えば、ドコモの端末でも他社のSIMカードを差し込んで使用できることになったのです。

SIMフリー化の影響が大きいのが格安SIMです。

格安SIMは料金プランの安さという大きなメリットがありますが、格安SIMの契約と同時契約できる端末は型落ち機種が多く、また3大キャリアの月々サポートや毎月割のような端末購入に伴う割引がないことが格安SIMのデメリットがありました。

しかし、SIMフリーであれば今利用している使い慣れた3大キャリアの機種をそのまま格安SIMのプランで契約できるのです。MNPの時に、機種代金もかからないですし、とてもメリットが大きいです。

SIMフリーになっていれば海外に行った時もSIMカードさえ買えば、現地の携帯会社で簡単に契約する事が出来ます。

SIMロックの解除をしなくても使える格安SIMも!

SIMロックの解除をしなくても、そのまま使用できるスマホもあります。

例えば、ドコモの端末のSIMロックは、ドコモの回線以外の電波を制限するということなんですが、格安SIM会社の電波はドコモ、au、ソフトバンクのいずれかの電波を借りて運営しています(ワイモバイルは、例外で独自の回線を使用しています)。

ですので、同じドコモの回線を利用している格安SIMであれば、SIMロック解除をしなくてもそのままSIMカードを差し替えるだけで使用できるんです。

理論的には、SIMロックの解除をすればどの格安SIMを選んでも使用できるのですが、SIMフリー非対応の端末もまだまだ多いですし、SIMフリーをしても相性などの問題によりすべての機能が正常に作動するとは言い切れませんので、基本的には同じ回線を使用した格安SIM会社を選ぶことがオススメですよ。

SIMカードのサイズ

SIMカードには3種類のサイズがあります。

間違ったサイズのSIMを選んでしまうとスマホが作動しませんので、ご自身の端末がどのサイズのSIMに対応したものかを把握しておくことはとても重要なことです。

標準SIM

25mm×15mmサイズのSIMカードで、最も古くから利用されているSIMカードです。
具体的には、ガラケー(3G端末)、iPhone3/3GS、初期のスマホなどによく利用されていました。最近はあまり使用されることはありません。

マイクロSIM

マイクロSIMは15mm×12mmサイズのSIMカードで、iPhone4/4Sや2014年頃までのアンドロイド端末によく利用されていました。また、格安SIMでもよく利用されています。

ナノSIM

ナノSIMは12.3mm×8.8mmサイズのSIMカードです。名前の通り、3種類の中で最も小さなチップカードですね。
iPhone5以降のiPhoneや最新のアンドロイド端末によく用いられています。

SIMカードのサイズを間違えてしまった場合

契約後に、SIMカードのサイズ間違いに気が付いたときはどのようにすればよいでしょうか?
安心してください。SIMカードを契約した会社に依頼すれば、SIMカードの交換対応をしてもらえます。ただし、以下の点に注意してください。

  • 手数料がかかる・・・大体2,000円前後です。
  • MNPの場合、更新期間に気を付ける

※SIMカード変換アダプターを使用する

格安SIMの場合、交換をするためには郵送での手続きとなるためどうしても日数がかかってしまいます。
もし、間違って購入したSIMカードが使用するスマホに対応したものよりも小さなサイズのものだった場合は、変換アダプターを使用することによって解決できることもあります。

アダプターは1,000円~2,000円前後で販売されていますので、SIMカードの交換を行うよりも安く済ませられる可能性がありますが、スマホメーカーの純正品というわけではないので、万が一のトラブル時には自己責任になります。

用途によるSIMカードの種類

用途によってもSIMカードは3種類に分類できます。

音声通話付きSIM

一般的に通話のできるSIMカードが、この「音声通話付きSIMカード」です。

スマートフォンのSIMカードといえば、多くの方がこの音声通話付きのSIMカードをイメージされるかと思いますが、電話番号の情報が入ったSIMカードで通話やSMSに対応したSIMカードを指します。

同じ音声通話付きSIMでも、SIMの会社によって料金プランや通話時の品質などが異なります。大手3キャリアのスマホ向けのSIMカードはすべてこの音声付SIMカードです。

データ通信専用SIM

音声機能が付いていないので、主にタブレットやモバイルルーターに対応したプランです。

インターネットに対応しているので、LINEやスカイプなどの通信アプリを利用すれば音声通信できますが、電話番号は持てません。モバイルルーターやタブレット端末、スマホのサブ端末などでの用途が一般的です。

最近の機種では解消されていますが、スマホにデータ通信用SIMを挿入すると端末が電波圏外だと認識してしまいバッテリーの消耗が早くなってしまうという問題が見られました。
また、データ通信端末の場合は、位置情報のデータ管理がなされていないため地図アプリなどを利用する際に現在地の確認のために5分程度かかってしまうという問題もあるようです。

SMS機能付きSIM

70文字程度のショートメッセージサービスに対応しているのがSMS機能付きSIMです。
データ通信専用よりも毎月150円前後基本料金が上がるのが一般的です。

SMSの用途としてはあまり思いつかないかもしれませんが、LINE登録時をはじめとした「SMS認証」という本人認証の際にSMS機能が利用されるので、つけておいたほうが無難です。

SIMプランの変更について

カードの変更を伴うプランの変更は、基本的にはSIMカードの交換を通信会社に依頼する必要があります。その際に、交換手数料として2,000円程度かかってしまうケースが多いので、将来的な用途を踏まえてプランを検討しましょう。

まとめ

ここまで知っていればSIMカードについては完璧です!
SIMカードはスマホを利用するためには不可欠なもので、その小さなチップの中に電話番号や契約者の情報が登録されています。

サイズと機能によってそれぞれ3種類ずつのカードがあり、利用する端末や用途によって正しくカードを選ぶことが重要です。

SIMロック解除義務化によって格安SIMを使って節約しやすい環境が整っているので、SIMカードを正しく選んで快適にスマホを利用してください。