Excelでワークシートの保護をしていないと、他の人にデータを消されてしまう事がよくあります。
一見なにもデータが入力されていないセルのようでも、下の図のように実際には数式が入力されていることがあります。
そのため、数式が入力されていることに気がつかないまま、そのセルに異なるデータを上書きしてしまい、もとの数式が消えてしまうということにもなり兼ねません。
今回は、このような問題にとても役に立つ「シートの保護」という機能を紹介します。
シートの保護とは?
「シートの保護」は、簡単に言うと特定のセルに対して操作ができないように制限を加える機能です。
利用者が数値や文字のようなデータを入力する必要のあるセルはそのまま編集できるようにして、逆に利用者はデータを入力せず数式などで値を求めるセルを保護し、利用者が編集できなくします。
こうすることで、誤操作によって既存のデータが失われることを防ぐことができます。
シートを保護する方法
まず、保護の「対象外」にしたいセル(例ではC5:G9)を範囲選択します。
そして、選択に含まれるセルのいずれかを右クリックします。
そして、表示されたメニューの中から「セルの書式設定」をクリックします。
表示された「セルの書式設定」画面のタブを「保護」に切り替えます。
そして、「ロック」と書かれているチェックボックスのチェックをはずします。
「シートの保護」は、この「ロック」にチェックの入っているセルが保護の対象となります。
そして、Excelでははじめから全てのセルでこのチェックが入っています。
つまりこの操作を忘れてしまうと、「シートの保護」を有効にした瞬間に全てのセルで操作が禁止されてしまいます。
続けて、「シートの保護」を有効にします。
「校閲」タブのリボン内にある「シートの保護」ボタンをクリックします。
「シートの保護」画面が表示されます。そのまま「OK」ボタンをクリックします。
以上で設定は完了です。
試しに保護されているセルのいずれかを編集しようとすると、以下のようなエラーメッセージが表示され、編集に失敗します。
まとめ
このように、「シートの保護」を利用することで、利用者が編集できるセルと編集できないセルとを区別することができます。
逆にシートの保護をしていないと、Excelが得意じゃない人はよく数式を消してしまいます。
万が一にも消えてしまったら困るデータを含むファイルでは、とてもおススメの機能です。