Excelで絶対に覚えるべきことと言えば「関数」と呼ばれる数式です。
そして、この関数というのはすごくやっかいで、Excel初心者には理解するのが難しいです。
初心者だと関数ってそもそも何?と思いますし、覚えるのも時間がかかります。
また関数を使っていると、「なんでできないんだろう?」「なんでエラーが表示されるんだろう?」の連続です。
関数は基礎的な事を知っているだけで、この疑問もかなり減ります。
関数を知らなければ、Excelを使っている意味が無いという位の機能なので絶対に覚えておきたい機能です。
なので、今回は関数とは?という初心者から、あまり苦手で使えていないという方向けに解説してみました!
関数とは?
「関数」と聞くと「難しい」というイメージを抱く人が多いのですが、実は全くの逆で、本来難しい計算式を「簡単」に行うための仕組みです。
例えば、何かの平均値を求めたいとします。
この場合、平均値を求める公式である「平均値=データの合計数/データの数」という公式をちゃんと知っていて、この公式に基づいた数式を自分で作る必要があります。
ですが、Excelにはこの平均値を求める公式が既に準備されていて、利用者は「平均値を求めたい」と指示するだけでExcelが計算してくれます。
要は足し算なんか知らなくても、足して!という文字を使うだけで足してくれるみたいな感じです。
コンビニのレジを使って、バーコード読み込めば全部出てくるみたいなもんです。
この仕組みが「関数」です。
関数の使い方
関数を利用する方法は大きく分けて「関数の挿入ボタン」と「直接入力」の2つあります。
関数の挿入ボタンの使い方
一番基本的な方法が「関数の挿入」ボタンを利用する方法です。
このボタンは、「数式」タブのリボンの中に「fx」という絵柄で準備されています。
この「関数の挿入」ボタンをクリックすると、「関数の挿入」画面が表示されます。
この画面を利用して、目的の計算を行うことのできる関数を選びます。
例えば「平均値」を求めるときに利用する関数は、「関数の分類」を「統計」に切り替えた際に表示される「AVERAGE」になります。
このように、少なくとも「自分が行いたい計算を行うことのできる関数がどのような名前なのか?」ということは予め知っておく必要があります。
関数名を選んで「OK」ボタンをクリックすると「関数の引数」と呼ばれる画面が表示されます。
この「関数の引数」画面では、「引数」を指定するために利用します。
引数は関数に代入する値のことです。
例えば単に「平均値を求める」といっても、具体的に「どのデータの平均値か?」という情報が必ず必要です。
この情報を引数としてExcelに伝えます。
引数を指定して「OK」ボタンをクリックすると作業は完了です。
Excelによる計算結果が画面に表示されます。
直接数式を入力する場合
数式は直接入力することもできます。
むしろ初心者でもこの直接入力を覚えることをオススメします。
なぜなら、入力が早いのはもちろん、仕組みも理解しやすく今後Excelを使っていった時に困ることが無いからです。
関数の挿入は、数式を組み合わせるときにすごく不便ですが、直接入力の場合は簡単に理解しやすいです。
なので、初心者でも直接入力に挑戦して覚えましょう!
数式を直接入力するときの使い方は、文字を入力するときと同じく、セルに直接入力します。
この場合だと、「=AVERAGE(」まで入力しましょう。(AVERAGEは小文字でも大丈夫です。)
個人的にはこの方法でいつも入力しているので、超おすすめのやり方です!!
そうしたら、平均値を出したいB4からB8までドラッグします。
そうすると「=AVERAGE(B4:B8)」となって同じように計算することができます。
関数を使用した時のセル表示の違い
関数を使用すると、実際に入力されている内容と表示されている内容が異なります。
その際に普通に文字を入力している時と同じように処理はできませんので、セルがどのように表示されているのかをしっかりと理解しておくことが大事です。
数式の確認する方法
Excelでは、セルの中に計算式を入力後キーボード「Enter」キーで確定すると計算が行われます。そして、計算後は入力した数式ではなく、その計算結果の値がセルに表示されます。
確定後に自分が入力した数式を確認したい場合には、Excelの操作画面に用意されている「数式バー」を利用しましょう。
数式バーは、現在アクティブになっているセルの内容を表示してくれるバーなのですが、アクティブなセルに入力されているのが計算式であった場合は、計算結果ではなく計算式そのものを表示してくれます。
エクセルを使う上で計算式は絶対に必要になります。
この記事では、計算式を扱う際に知っておくととても役に立つ操作を紹介したいと思います。
計算式の編集
また、この数式バーに表示されている計算式は、直接キーボードを利用して編集することもできます。
数式バー内を一度クリックするとカーソルが表示されますので、そのカーソルを編集箇所まで移動した後、キーボードを利用して編集し、「Enter」キーで確定します。
また別の編集方法として、セルをダブルクリックする方法もあります。
目的の計算式の入力してあるセルをダブルクリックします。
すると、セルに入力している計算式とカーソルが表示されますので、キーボードを利用して計算式を編集し「Enter」キーで確定します。
セル参照
これまでの説明で利用した例と同じく、値1の数値と値2の数値を足した結果を求めたいとします。
この場合、答えを表示したいセル(例ではC2)をアクティブにして「=10+20」という計算式を入力します。
また、答えを表示したいセル(例ではD2)をアクティブにして、「=A2+B2」という別の計算式でも同じ答えを求めることができます。
この「=A2+B2」という式は、「セルA2とセルB2に入力されている数値を足しなさい」という意味のため、結果として「=10+20」という計算が行われます。
このように、具体的な数値ではなく、その数値の入力されているセルの番地を利用した計算式の作り方を「セル参照」と呼びます。
この2つの計算式のどちらでも正しい計算結果を求めることができますが、計算対象となっている数値が後から変更された場合に違いが生じます。
例えば値1の値を「10」から「100」に編集してみます。
すると、「=10+20」という計算式のセルはもとも「30」のままですが、「=A2+B2」という計算式のセルは自動的に「120」に更新されました。
セル参照では、そのセルの中に入力されている値が変更されると、その値に応じて自動的に計算結果が修正されます。
このようにセル参照を利用した計算式の方が後々編集しやすくなることが多いので、可能な限りセル参照を使用した計算式を作るように心がけてください。
初心者が絶対に覚えるべき関数10選
Excelの関数は200個以上用意されているので、それを覚えましょうというのはかなり難しいです。
初心者の時に覚えておきたい関数というのは10個くらいなので、それをまず理解して使いこなすことを意識しましょう。
- SUM関数・・・足し算
- AVERAGE関数・・・平均
- COUNT・COUNTA関数・・・数を数える
- MAX関数・・・最大値
- MIN関数・・・最小値
- COUNTIF関数・・・条件を付けて数を数える
- SUMIF関数・・・条件を付けて合計を表示する
- AVERAGEIF関数・・・条件を付けて平均を表示する
- IF関数・・・条件を付けて、処理を行う
- VLOOKUP関数・・・表の中から一致した場合、指定した文字を抜き出す
このくらい覚えておけば、まあ困ることはないでしょう。
6番からは「IF」が付いてくるので少し難しくなりますが、絶対に覚えておくべきです。
それぞれの使い方はクリックすると飛べるのでそれを参考にしてください。
四則演算について
Excelは関数以外にも「四則演算」という計算方法があります。
四則演算というと聞きなれないかもしれませんが、いわゆる「足し算」「引き算」の事です。
Excelで割り算や掛け算をしたいけど何の関数を使えば良いの?と疑問に思う方もいますが、関数ではなく普通に割り算などを入力すれば使えます。
足し算・引き算・掛け算・割り算といった四則演算を行う時には、それぞれに応じた記号を使用します。
- 足し算・・・「+(プラス)」の記号を使用します。(例:=〇+〇)
- 引き算・・・「-(マイナス)」の記号を使用します。(例:=〇-〇)
- 掛け算・・・「*(アスタリスク)」の記号を使用します。(例:=〇*〇)
- 割り算・・・「/(スラッシュ)」の記号を使用します。(例:=〇/〇)
足し算はSUM関数という便利な関数がありますが、他の3つは日常的にも使うので覚えておきましょう。
使い方はそれぞれの後ろに書いてありますが、「=」の後にくっつけるだけなので関数を入力しないので少し異なります。
四則演算の使い方
四則演算の使い方は上に例で出した通り「+(プラス)」や「-(マイナス)」のような記号を使うのですが、割り算の場合はどうするの!?と疑問に思う人が多いようです。
なので、割り算を例に出して解説していきます。
割り算には除算演算子「/」を使う
通常、割り算の式を作るときは、「6÷2=」のように「÷」の記号を使用します。
ですが、Excelでは「÷」は使わず、代わりに除算演算子と呼ばれる「/(スラッシュ)」を使います。
そして、Excelの計算式では「=」を先頭に入力するという規則もあるので、「=6/2」という数式になります。
「/」を使って、分数の表記にすると考えると覚えやすいのではないでしょうか。
割り切れない場合
例えば「=10/3」を計算すると、その答えは割り切れずに「3.3333…」と小数点以下の桁がずっと続いていきます。
ですが、Excelでこの計算を行った場合、小数点以下の桁数は一定の桁までしか表示されません。
Excelでは、小数点以下の桁数が多い場合は、特定の桁で四捨五入した数値を画面に表示します。
つまり、厳密にいうと、画面に表示されている数値と実際の計算結果の値とが異なる場合があります。
ちなみに、小数点以下何桁までを画面に表示するか?は「ホーム」タブのリボンに含まれる「小数点以下の表示桁数を増やす」ボタンと「小数点以下の表示桁数を減らす」ボタンで調整できます。
「#DIV/0!」エラー
割り算の数式を入力した場合に、計算結果が「#DIV/0!」と表示されることがあります。
これはエラー表示の1つでDivision by zero (ゼロによる除算)、つまり0(ゼロ)で割ろうとしているが0では割れないことを意味しています。
また、実際には0と入っていなくても、空白セルをしていた場合もこのエラー表示になります。
このようにExcelで割り算を行う時には、除算演算子「/」を使って数式を作ります。
その計算結果が「#DIV/0!」と表示されている場合は、何かしらの原因で0(ゼロ)で割ろうとしています。
誤った数式になっている場合は、数式を訂正しましょう。
このエラーがなぜ起きてしまうのか分からず悩んでしまう方も多いので気を付けましょう。
Excelの相対参照と絶対参照の使い方
Excelではセルに入力した文字や数字と同じように、「数式」そのものもコピー・貼り付けすることができます。
数式をコピーした時に、勝手に変換されたことありませんか?
エクセルのコピーは自動的に数式が変わるように設定されています。
これを「相対参照」と呼んでいます。
そして、コピーした時に数式を動かないことを「絶対参照」と言います。
かなりややこしい機能なのに、数式を使う上で必ず覚えなければいけない機能です。
今回はこの「相対参照」と「絶対参照」について解説いたします。
相対参照の仕組みについて
例えば下の図は、あるパソコンショップの売上を集計するための表ですが、合計が未入力になっています。
この未入力の合計を求める際に、各商品の合計を求める数値をそれぞれ作成することもできますが、一つだけ数式を作成し、その数式をコピーするほうが簡単です。
ですが、コピー・貼り付けやオートフィルを使って数式をコピーした場合、元の数式がそのままコピーされているわけではありません。
例えば、例の図のセルE4に入力されている数式は「=SUM(B4:D4)」ですが、この数式をそのままコピーしてしまうと計算結果として表示される数値もすべて同じになるはずです。
ですが、実際に数式をコピーすると、商品ごとの合計値がしっかりと正しく計算されています。
これは数式をコピーするときに、Excelがそのコピー先に合わせて数式内の参照セルを調整しているからです。
このように、コピー元であるセルE4に入力されている数式は「=SUM(B4:D4)」でした。
それに対し、E5にコピーされた数式は「=SUM(B5:D5)」です。
今回は数式を下方向へコピーしているため、参照セルの行番号を一つ下げた上で数式がコピーされています。
同じように、数式を横方向へコピーした場合は、参照セルの列番号が調整されます。
セルB9へ「1月」の合計を求める場合の数式は「=SUM(B4:B8)」です。
この数式をセルC10の「2月」の合計欄へコピーすると、数式は「=SUM(C4:C8)」に変化します。
数式を一列右方向へコピーしたため、参照セルも一列右になるように自動調整されています。
このようにExcelは数式をコピーする際には、コピーによって移動したセルの方向と距離に応じて数式内の参照セルを自動的に調整してくれます。
このような仕組みを「相対参照」と呼び、この仕組みによって簡単に数式をコピーすることができるようになっています。
絶対参照について
先ほどの相対参照は便利なように見えますが、時には数式が動いてほしくない時もあります。
そういう時に使うのが「絶対参照」です。
言葉だけでは分かりにくいので実際に例を見ながら解説します。
例えば下の図は、あるパソコンショップの売上を管理する表です。
この場合は先ほどの相対参照が逆に邪魔になってしまうこともあります。
下の図の中のF列にある「構成比」の欄が現在入力途中になっていますが、この「構成比」には、「各商品の合計値が総合計の何割を占めているか?」を求めます。
「品名:ケーブル」の「構成比」は、「=E4/E9」という数式で求めることができ、「品名:プリンタ」の「構成比」は、「=E5/E9」という数式で求めることができます。
ですが、「品名:ケーブル」の「構成比」を「=E4/E9」という数式で求め、その数式を下方向へコピーしたらどうなるでしょうか?
「相対参照」の働きによって行番号が自動調整され、「品名:プリンタ」の「構成比」は、「=E5/E10」という数式に変わってしまいます。
つまり、分母となる総合計のセルまでもが一つ下の行へ調整されてしまいます。
結果、数式のコピー結果は「#DIV/0!」というエラー表示になってしまいます。
この「#DIV/0!」は「0(ゼロ)で割っている」を意味するエラーです。E10にデータは存在しないため、このようなエラーになってしまいます。
数式でセルを固定する「絶対参照」の使い方
ではこのような場合は数式をコピーすることができないのか?というと、そうでもありません。
数式をコピーした場合に、セル番地が自動調整されないように「固定する」ことができます。
このような操作を「絶対参照」と呼びます。
絶対参照を利用するためには、コピー元の数式を作成するときに、参照セルのセル番地に固定を意味する「$(ドルマーク)」をつけます。
今回の例では「品名:ケーブル」の「構成比」を求める数式「=E4/E9」のセルE9を絶対参照として固定する必要があります。
この場合は「9行目を固定する」という意味で「=E4/E$9」という数式にします。
すると、数式をコピーした際に「$」の後に続く行番号がコピーしても維持されます。
また今回は必要ありませんが、仮に数式を右方向へコピーする際に列番号を固定するのであれば「=E4/$E9」というように列番号の手前に「$」を付け加えます。
この状態で数式をコピーすると、他の構成比も正しく計算されます。
更に、数式を縦方向・横方向どちらへコピーした場合もセル番地を維持したい場合は、「=E4/$E$9」のように列番号と行番号それぞれの手前に「$」付け加えます。
絶対参照のショートカットキー
この「$」は、数式を作成する際に手入力しても構いませんし、キーボードの「F4」キーを押すことでも挿入できます。
この「F4」キーを利用する場合は、一回押すと「$E$9」のように列・行ともに「$」がつきますが、続けて「F4」キーを繰り返し押すと「E$9」のように行だけになり、更に押すと「$E9」のように列だけになり、更に押すと「E9」のように相対参照になります。
このように、数式をコピーして再利用する場合、数式内の参照セル番地を調整するか維持するかを考えて、必要に応じて絶対参照に指定します。
数式をコピーした結果、「あれ?」と感じたらまずは相対参照・絶対参照の使い分けが正しいかどうかを確認してみてください。
名前付き範囲の使い方【絶対覚えるべき】
関数の使い方を解説しましたが、今までは関数を入力してセルを指定するというやり方をしていました。
実は関数を10倍使いやすくする方法の1つとして、「名前付き範囲」というものすごく便利な機能があります。
ですが、この方法はエクセルに慣れている人でも使っている人が少なくて、効果は絶大なのに知らない人がかなり多いです。
「名前の定義」という機能は、一言で言うと「特定のセル範囲に名前をつけることのできる機能」です。
セル範囲に名前をつけると、その名前を指定するだけでそのセルを画面に表示したり、数式の引数に指定できたりとても便利です。
特別難しい機能という訳ではないので、絶対に覚えて使うように心がけましょう!
これを覚えると最強に便利な機能です。
名前の定義方法
まず、名前を付けたいセル範囲を範囲選択します。
例では、「商品一覧」の表に名前をつけるためにJ5:K9を選択しています。
そして、「数式」タブのリボン内にある「名前の定義」ボタンをクリックします。
表示された「名前の定義」画面の「名前」の欄に好きな名前(例では「表品一覧」)を入力し、「参照範囲」で名前を付けたいセル範囲が入力されていることを確認します。
尚、予めセル範囲を選択した形でこの「名前の定義」画面を表示すると、「参照範囲」の欄には既にセル範囲が入力されている状態になります。
もし、予めセル範囲を選択するのを忘れた場合は、この時点で範囲を指定することも可能です。
そして「OK」ボタンをクリックすると操作完了です。
エクセルでセルに名前をつけるとすごく便利な使い方があります。
セル範囲を表示する
定義した名前を使用して、そのセル範囲をワンタッチで表示できます。
操作は、Excelの操作画面内にある「名前ボックス」の▼ボタンをクリックします。
この「名前ボックス」には通常はアクティブになっているセルの番地が表示されますが、▼ボタンをクリックするとメニュー内に自分が定義した名前が表示されます。
この名前をクリックすることで、その名前の定義されているセル範囲を画面に表示できます。
こうすることによって、どこに設定したか忘れたときでもすぐに見つけることができますね。
個人的にはこっちで名前を付けるのを覚えたほうがやりやすいですが、自分の好きな方を使うようにしてください。
数式の引数で使用する
名前を指定したセル範囲を数式の引数に指定したい場合、セル番地の変わりに名前を指定できます。
例えば、下の表で、「売上管理表」内の「単価」を、「商品一覧」の中からVLOOKUP関数を利用して表示したいとします。
この場合の各引数は下の通りです。
第2引数の「範囲」で「商品一覧」というセル範囲の名前を指定しています。
使い方はVLOOKUP関数だけでなく、すべての関数で使えます。
名前付き範囲のすごいところ
なんか便利になるなー程度に思った方も多いと思います。
ですが、セルに名前をつけるメリットは実はすごいあるんですよ?
絶対参照が自動的になる
あまり紹介している人はいませんが、セルに名前をつけることで「絶対参照」になります。
絶対参照とは「$B$4」というようなドルマークがついているのが絶対参照です。
範囲を決めているので、これが自動的についている状態ということです。
絶対参照を普段使わない方はあまりピンとこないかもしれませんが、使っていた方は「やばい!」と思うはずです。
他の人がわかりやすい
もう1つは他の人が見たときめちゃくちゃわかりやすいということです。
例えばSUMIF関数を例に出しましょう。
通常:「=SUMIF($A$1:$A$10,C2,$B$1:$B$10)」
名前:「=SUMIF(商品一覧,C2,代金)」
こんな感じの違いがあります。
よくわからなくても、なんか商品一覧から代金を足しているのかな?くらいは想像がつきますよね。
これがエクセルの名前付き範囲のすごいところです。
このように、特定のセル範囲に自分の好きな名前を付けて、画面表示や数式の引数の中で活用することができます。
使い方によっては、絶対に使わないといけないくらいの機能です。
これが使えることによってエクセルの見やすさと使いやすさが一瞬でパワーアップします。
なので、数式で使おうという所は名前をつけておいて、わかりやすい状態にしておきましょう。
数式でエラーが出る原因と対処法
数式を使っていれば必ずエラーが出て理由が分からなく迷います。
これは誰しもが通る道なので、頑張って乗り越えましょう。
いくら、この記事で解説してもなってみなければ分かりません。
ですが、Excel初心者が関数や数式を使っている時に出るエラーにはお決まりがあります。
大体これでエラーを出しているよねというのがあるので、それを知っているだけで回避できます。
「=(イコール)」を入力し忘れた
結構よくあるミスがこれです。
Excelで数式を入力する場合、必ず「=」から入力し始める必要があります。
「=」を入力し忘れた場合、エラーメッセージは表示されませんが、計算結果ではなく、式を単にセル内に表示してしまいます。
数式は必ずイコールから入力する
私たちが計算式を書く時、一般的には「〇+〇=」のように、「=(イコール)」を一番後ろに持っていきます。
ですが、Excelで計算式を作るときには、「=〇+〇」のように、「=(イコール)」は一番頭に入力する決まりになっています。
Excelは、「=(イコール)」から開始されている時に、「計算しろってことだな」と判断します。
なので、Excelで何か計算を行うときは、最初に「=」を入力するようにしましょう。
「”(ダブルクォーテーション)」を入力し忘れた場合
これも本当によくあります。
数式の中で文字列を使用する場合、その文字列の前後を「”」で囲む必要があります。
下の図にある「関数の引数」画面を利用する場合は「”」を省略してもExcelが自動的に補ってくれますが、セルに直接数式を入力する場合は、必ず自分で入力しなくてはいけません。
数字や記号は全て半角で入力
数式を作成する場合、数式の中で利用される英語・数字・記号(=や+など)は全て「半角」で入力する決まりになっています。
比較的バージョンの新しいExcelでは、数式を入力する画面によっては、数字や記号を全角で入力しても半角に自動的に直してくれることもありますが、必ずどんな時も直してくれるわけではなく、そのような時にはエラーになってしまいます。
ですが、セルに直接数式を入力する場合は、必ず半角で入力しなくてはいけません。
ですので、普段から数値や記号は半角で入力する癖をつけておきましょう。
よく日本語入力していて、なんで??と悩んでいる方を見かけます。
「( )(かっこ)」の数が足りない
関数内で利用する引数の前後は「( )」で囲む必要があります。
一つの関数を単独で使用する場合はさほど問題ではありませんが、複数の関数をネストして利用する場合は一つの数式の中に複数の「( )」が必要になります。
下の式は「IF」関数と「VLOOKUP」関数とをネストした場合の式の例ですが、特に一番最後に「) )」と「)」が二つ連続するため、入力し忘れてしまいやすくなります。
1つの式では最後にカッコがなくても大丈夫ですが、2つとか3つ数式を組み合わせるとカッコの数がすごく重要です。
初心者のうちは2つは組み合わせることが少ないので起きにくいですが、少し上達してくるとカッコが入っていなくて入力ミスしているという事が良く起きますので覚えておきましょう。
Excelで数式を利用する場合、ほんのちょっとした入力ミスでエラーメッセージが表示されてしまいます。
エラーが表示される原因はまちまちですが、簡単な入力ミスの場合が大半です。
そして、エラーメッセージが出ている場合は、殆どが今回紹介したミスばかりです。
エラーになってしまったときには、落ち着いて式の内容を見返して見ましょう。
オートカルクの使い方
これまで数式や関数の知識を紹介したので、合計も平均も簡単に計算して求めることが分かったと思います。
ただ、Excelを利用しているとまれに「ちょっとだけ合計値を確認したいけど、わざわざ数式を入力するのは面倒だ」であったり、「ちょっとだけ合計値を確認したいけど、数式を入力するための余分なセルが無い」なんて場面に遭遇します。
今回はこのような場合にとても便利な「オートカルク」と呼ばれる機能を紹介します。
オートカルクとか聞いた事ないよという方も多いと思いますが、この機能は知らなかったら損です!
エクセルの中でもめちゃくちゃ便利機能です!
この「オートカルク」の機能を利用して計算を行う場合、計算の対象にしたいセルを範囲選択します。
以上で操作完了です。
たったこれだけの操作で「オートカルク」による計算が行われます。
では、どこに計算結果が表示されているか?というと、Excelの操作画面一番下の「ステータスバー」上です。
特に設定を変更しなくても、はじめからこの位置に「オートカルク」による計算結果が表示されているのですが、なかなか気が付きにくいですよね。
ただ、このオートカルクでできる計算の種類は複数あり、現在表示されている計算が望むものでない場合は、設定で計算の種類を変更できます。
通常の設定は、「平均」「データの個数」「合計」が簡単に見れるようになってます。
「データの個数」とは、選択した範囲に入力されている文字がいくつあるかという事です。
項目の増やし方
実はオートカルクの項目は「合計」や「平均」だけと決まっているわけではありません。
ただ、最初から設定されているのが3つという事だけです。
どのように項目を増やすのかというと、ステータスバー上の好きな場所を右クリックすると下のようなメニューが表示されます。
この中の「平均」「データの個数」「数値の個数」「最小値」「最大値」「合計」が、この「オートカルク」で選択できる計算の種類になります。
この中でチェックの付いている計算の結果が、現在ステータスバーに表示されています。
このチェックは、クリックするごとに付け外しができるため必要に応じて調整します。
チェックマークがついている所が表示されて、チェックマークがついていない所が表示されないです。
なので、大きなモニターを使っている方は全部チェック入れておくと便利です。
このように、「オートカルク」を利用すると、セルを範囲選択するだけで簡単に計算を行うことができます。
「数式を作るほどではないけど、ちょっとだけ確認したい!」なんてときに役に立つ機能です。
しかも数式を1つずつ出すのと違って、平均や合計、データの個数が一気に見れるなんてすごい便利です。
というか知らないと、かなり損な機能です。
特に設定がいらないので、パッとやってパッと見たいときは最高ですね。
まとめ
このように、関数を利用すると難しい公式を覚えていなくても、簡単に計算を行うことができます。
関数が使えればExcelを最大限に活用する事が出来て、計算が非常に楽になります。
逆に言うと関数を覚えなければ、Excelを使っている意味があまりないかもしれません。
関数はそれほど便利な仕組みなので、絶対に使えるようにしておきましょう!