Excelで作成された表の中には、下の図のように、一行ごとにセルに背景色を設定して見やすく作られているものがあります。
このように、一行ごとにセルの背景色を変更する場合、一行一行選択しながら背景色を設定していくという方法でも可能ですが、実際やってみるとかなり手間がかかってしまいます。
なので、普段では「テーブル」を使用すると一発で設定できます。
でも、テーブルを使いたくないという時も少なからずあります。(かなり少ないですが)
そんな時には一発でやるには、一度テーブルにしてすぐに解除するという方法もあります。
ですが、これだと追加で設定することができないというデメリットがあります。
そこで、今回は数式と条件付き書式を使って、なるべく少ない操作で一行ごとにセルの背景色を変更する方法を紹介します。
条件付き書式で一行ごとにセル背景色を変更
いくつか方法はありますが、今回は「条件付き書式」を利用して、一行ごとにセルに背景色を設定する方法です。
条件付き書式は、指定した条件に当てはまるセルにのみ書式を適用できる機能です。
「セルに○○○という文字が入力されていたら」や「セルに○○○以上の数値が入力されていたら」などがよく利用される条件ですが、今回は「偶数(または奇数)の行であれば」という条件を使用します。
操作方法は、まず書式を設定したい範囲(例ではB5:H49)を選択します。そして、「ホーム」タブのリボン内にある「条件付き書式」ボタンをクリックし、「新しいルール」をクリックします。
表示された「新しい書式ルール」画面の「ルールの種類を選択してください」の一覧の中から「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選び、画面下部に表示された「次の数式を満たす場合に値を書式設定」に「偶数(または奇数)の行であれば」を意味する数式を入力します。
では、どのようにして「偶数(または奇数)の行であれば」という条件を指定するのかというと、数式を利用します。
「行番号を2で割って、あまりが0」なら偶数、また「行番号を2で割って、あまりが1」なら奇数です。
そこで、現在の行番号を調べられる「ROW」関数と、割り算をして余りを取り出せる「MOD」関数を組み合わせ、次のような数式にします。
偶数の場合・・・=MOD(ROW(),2)=0
奇数の場合・・・=MOD(ROW(),2)=1
続けて、「書式」ボタンをクリックし、表示された「セルの書式設定」画面の「塗りつぶし」タブに切り替え、好きな背景色を選びます。
そして表示されている画面全てで「OK」ボタンをクリックすれば操作完了です。
もし追加したい場合は、条件付き書式のルールの管理から範囲を変更してください。
この方法を使う方はすぐにわかると思います。
まとめ
このように、条件付き書式を利用することで、一行ごとにセルに背景色を設定して見やすい表にすることができます。
ただし、冒頭でも話しましたが基本的には「テーブル」を使いましょう。
あくまでもテーブルを使いたくない!という方は手間は少しかかりますが、利用者にとってより使いやすい表になりますので、この方法で試して見てください。